リベリカ種(Coffea liberica)

リベリカ種

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リベリカ種(Coffea liberica)は、アフリカの熱帯に自生する、アラビカ種やロブスタ種(カネフォラ種)とは別の種です。英国キュー王立植物園のデータベース(POWO)によると、現在の学名 C. liberica W.Bull は1874年に発表され、自生地は熱帯西アフリカからウガンダ、アンゴラ北部までとされています。2025年に学術誌『Nature Plants』に掲載されたゲノム研究は、従来リベリカ種としてまとめられてきたものを3つの種に分ける提案をしており、この提案で分けた狭い意味の C. liberica は、シエラレオネ・リベリア・コートジボワール・ガーナ・ナイジェリアの西アフリカに分布するとしています。近縁のエクセルサは従来リベリカ種の変種(var. dewevrei)とされ、POWOでは C. excelsa は C. dewevrei の異名ですが、同じ2025年の研究は C. dewevrei を独立した種として扱っており、分類はまだ定まっていません。

フィリピンでは、フィリピン・コーヒー委員会によると、1876年にカビテ州アマデオでリベリカが植えられ、19世紀末のさび病の流行のあとも栽培が続きました。バタンガス州・カビテ州を中心に育つリベリカは「カペン・バラコ」と呼ばれています。フィリピン科学技術省の研究機関(DOST-PCAARRD)は国内のコーヒーとしてアラビカ・ロブスタ・リベリカ・エクセルサの4種類を挙げ、生産の約70%をロブスタが占めるとしています。ほかに、マレーシアのサバ州の農業局の資料や、ガイアナの栽培を扱った植物資源の資料(PROSEA)にもリベリカが挙がっています。世界の生産に占める割合は、一次資料で確認できていません。豆を選ぶときは、産地と精製方法が書かれたロットを選ぶと、種としての特徴と産地による違いを分けて味わいやすくなります。

訂正(2026-10-13): 「リベリア沿岸の低地熱帯林が原産」「19世紀半ばに欧州の植物学者が記載」「1889年のさび病大流行でバタンガス州の農園が壊滅し、耐病性を持つリベリカ種に植え替えられた」と記載していましたが、キュー王立植物園のデータベースでは現在の学名の発表は1874年で、フィリピン・コーヒー委員会によるとリベリカはさび病の流行より前の1876年に植えられており、さび病の年も資料によって異なるため、確認できる範囲に改めました(リベリア・バタンガスの記事の訂正に合わせた)。あわせて、一次資料で確認できない「1700年代にスペイン人修道士がアラビカを持ち込んだ」「樹高20m」「非対称なフック状の大粒豆」「ジャックフルーツ様の香り」の記述を外しました。

訂正(2026-10-14): Codex による一次資料との照合(Issue #386)にもとづき、次の点を改めました。「西アフリカ原産」と記載していましたが、キュー王立植物園のデータベース(POWO)では自生地を熱帯西アフリカからウガンダ、アンゴラ北部までとしているため、その範囲に改め、2025年の研究で分けた狭い意味の C. liberica が西アフリカに分布することと書き分けました。また、DOST-PCAARRD が国内のコーヒーを「4つに分けている」と記載していましたが、同機関の資料は4種類を挙げているもので分類を定めたものではないため、「4種類を挙げ」に改め、ロブスタの割合(約70%)を資料どおりに記しました。

参考文献・情報ソース

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