ボリビア カラナビ
アンデスの斜面ユンガスが育てる小規模農家のクリーンスペシャルティ
ボリビア・ラパス県ユンガス地方カラナビ郡で栽培されるアラビカコーヒーです。標高1,200〜2,000mのアンデス山脈東斜面に広がる小規模農家の畑が国内生産の9割超を占めます。ティピカ・カトゥーラ・カトゥアイを中心にほぼ全量がオーガニック栽培され、AgricafeのSol de la Mañanaプログラムが牽引するクリーンで甘いカップが特徴です
産地情報
| 産地 | ボリビア・ラパス県ユンガス地方(カラナビ郡を中心に) |
|---|---|
| 品種 | ティピカ/カトゥーラ/カトゥアイ/クリオージョ/ジャワ/ゲイシャ |
| 標高 | 約1,200〜2,000m(アンデス東斜面) |
| 味わい | クリーンで明るい酸味・ジャスミン・柑橘・蜂蜜・ミルクチョコレート |
品種情報
品種:ティピカ(Typica)/カトゥーラ(Caturra)
ティピカはアラビカ最古の品種で、ボリビアでは19世紀に持ち込まれた古樹林が今も残る。カトゥーラはブラジル発見のブルボンの自然突然変異で、樹高が低く密植が可能な小粒高品質種。ボリビアのユンガス地方では1952年の農地改革でアンデス山岳の小規模農家に土地が分配され、1960年代以降カラナビ郡を中心にコーヒー栽培が拡大。標高1,200〜2,000m・冷涼な気候・有機質に富む土壌が、クリーンで甘い高品質アラビカを生む
- ほぼ全量が小規模農家のオーガニック栽培
- 標高1,200〜2,000mのアンデス東斜面
- ティピカ・カトゥーラ・カトゥアイが主力
- コカ代替作物としても国際支援が入った歴史
ボリビア・カラナビ/ユンガスコーヒーとは
ボリビアは南米の内陸国で、コーヒー生産は ユンガス地方(Yungas) がほぼ独占し、国内生産の 約95% を占めます。中でもラパス県カラナビ郡(Caranavi) は1960年代以降に開拓されたボリビア最大の産地で、アンデス山脈の東斜面、標高 1,200〜2,000m の急峻な谷あいに小規模農家の畑が点在します。
栽培の85〜95%は1〜8ヘクタール規模の小規模農家によって担われ、生産物のほぼすべてがオーガニック(認証の有無を問わず)です。品種はティピカ・カトゥーラ・カトゥアイ・クリオージョなどの古典的アラビカが主力で、近年はジャワ種・ゲイシャを導入する農園も増えています。
歴史的には、1952年の国民革命と農地改革で先住民に土地が分配されたことを起点に、1960年代以降カラナビ郡が拓かれました。1980〜90年代にはピーク時で 約156,400袋(60kg/年) の生産量を誇りましたが、コーヒーリーフラスト(さび病)の流行・古木化・コカ栽培との競合・道路インフラの不備などで生産が縮小し、現在は 約30,000〜57,000袋 規模で推移しています。
復興の象徴が Agricafe社 の「Sol de la Mañana(朝陽)」プログラム。2013年に開始されたこの取組みは、苗木育成から収穫・財務までを小規模農家に体系的に教えるプログラムで、現代ボリビアスペシャルティの再評価を牽引しています。Cup of Excellenceは 2004〜2009年 に開催されたのち、政治情勢で一旦休止しましたが、後継のTaza Presidencial(大統領杯)として2014年から再開しています。
代表的な産地・生産者
代表的な農園
- カラナビ郡(ラパス県ユンガス) Caranavi Province, Yungas, La Paz🏆 ボリビア最大のコーヒー産地(生産国の95%超を占めるユンガスの中心)
1960年代以降に開拓されたボリビア最大の産地。アンデス東斜面の急峻な谷あいに数百の小規模村落が点在し、ティピカ・カトゥーラ・カトゥアイを中心としたオーガニック栽培が中心。Cup of ExcellenceとTaza Presidencialの上位常連
- Agricafe/Fincas Los Rodríguez Agricafe / Fincas Los Rodríguez🏆 Sol de la Mañana プログラム主宰
ペドロ・ロドリゲス氏が率いるボリビアスペシャルティの代表企業。傘下に12農園・約130haを保有し、2013年開始の「Sol de la Mañana」プログラムで小規模農家を技術支援。ティピカ・カトゥーラ・ゲイシャ・ジャワを精緻なウォッシュドで仕上げ、欧米のスペシャルティロースターに輸出
- カウポリカン産地 Caupolicán Province
カラナビの北側に位置する未開のフロンティア産地。標高はやや低めだが原生林に近い環境で、近年スペシャルティロースターから注目を集めるエリア
精製方法
精製方法
ウォッシュド
Washed / Wet Process
豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴
フレーバーチャート
フレーバーチャート
おすすめの焙煎度
おすすめの焙煎度
ミディアム ロースト
ポジショニングマップ
ポジショニングマップ
淹れ方のポイント
- お湯の温度:88〜92℃
- 挽き目:中挽き〜中細挽き
- 抽出方法:ペーパードリップ/エアロプレス(クリーンな酸味と甘さを引き出す)
- 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → ジャスミンと柑橘の透明感が前に出る、13g → ミルクチョコレートと蜂蜜の甘さが厚みを増す)
📏 基準のエビデンス
- 豆の量:SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準 1:18(200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
- お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
- 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association
参考文献・情報ソース
- Wikipedia — Coffee production in Bolivia
- Perfect Daily Grind — Exploring the Bolivian coffee sector
- Alliance for Coffee Excellence — Bolivia 2009 (final COE Bolivia)
- Mercanta — Bolivia Coffee Country Profile
- Royal Coffee — Specialty Coffee in Bolivia: The Growth of an Industry
- World Brewers Cup — 手動ドリップ世界選手権 公式ルール(参考レシピ基準)
- Sprudge — 2025 WBrC Champion George Peng Recipe(1:14.7 / 96℃)
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