
コスタリカ トゥリアルバ
活火山の恵みと世界最大級のコーヒー遺伝資源バンク
活火山トゥリアルバの麓、標高500〜1,400mで育つコスタリカ最古参の産地のひとつ。国際農業研究機関CATIEが2,000系統超のコーヒー遺伝資源を守る「生きた種子庫」でもあり、穏やかな酸味とやさしい甘みが特徴のカップに仕上がる
産地情報
| 産地 | コスタリカ・カルタゴ州トゥリアルバ郡(トゥリアルバ火山山麓) |
|---|---|
| 品種 | カトゥーラ種・カトゥアイ種・ゲイシャ種 |
| 標高 | 500〜1,400m |
| 味わい | マイルドな酸味・やさしい甘み・ライトボディ・穏やかな香り |
品種情報
品種:カトゥーラ種・カトゥアイ種・ゲイシャ種
トゥリアルバでは主にカトゥーラと赤カトゥアイが、レウレル(laurel)などのマメ科樹木の陰で栽培される。近年はゲイシャ種の試験栽培も進む。活火山トゥリアルバの火山灰土壌と年間降水量約2,800mm、平均気温23℃前後の湿潤な気候が、酸が穏やかで甘みの丸いカップを生む
- 活火山トゥリアルバの火山灰土壌が育む豆
- コスタリカ8地域の中でも最も歴史の古い産地の一つ
- トゥリアルバ・オロシ・グアナカステ3地域合計で国内生産の約5%を占める小規模産地
- 国際農業研究機関CATIEのコーヒー遺伝資源コレクションの拠点
トゥリアルバコーヒーとは
トゥリアルバは、コスタリカ中央部カルタゴ州に位置する産地で、今も噴煙を上げる活火山トゥリアルバ山(標高3,340m)の山麓に広がる。コスタリカ・コーヒー協会(ICAFE)が定める国内8コーヒー地域の一つで、標高500〜1,400mとコスタリカの中では比較的低地から中標高帯にかけて栽培される。年間降水量約2,800mm・平均気温23℃前後という温暖多湿な気候と火山性土壌が組み合わさり、酸味は穏やかでライトボディ、やさしい甘みの飲みやすいカップに仕上がる。生産量はトゥリアルバ・オロシ・グアナカステの3地域を合わせても国内生産の約5%程度と小規模で、コスタリカ最大の産地タラス(約35%)とは対照的な存在。
もう一つの顔が、**CATIE(熱帯農業研究高等教育センター)**の存在だ。1949年にトゥリアルバで設立されたCATIEの国際コーヒーコレクションは、アラビカ種を中心に2,000系統を超えるコーヒー遺伝資源を保存する「生きた種子庫」で、うち約800系統はエチオピア・ケニア・タンザニアなど原産地から収集された野生由来の系統。2016年には非営利研究団体ワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)とCATIEが共同で「WCR/CATIEコアコレクション」を設立し、この遺伝資源をもとに気候変動やさび病に強い新品種の開発が進められている。世界中で飲まれているコーヒーの多様性を、火山の麓の圃場が下支えしている。
姉妹記事のコスタリカ タラス・コスタリカ トレス・リオス・コスタリカ バジェ・オクシデンタルは高標高帯の華やかな酸味が持ち味だが、トゥリアルバは標高が低めな分、酸が穏やかで角の取れた甘みが際立つ点で個性が異なる。
代表的な農園・協同組合
代表的な農園
- アキアレス農園Aquiares Estate
1890年創業、コスタリカ最大の単一連続コーヒー農園。カトゥーラ種を陰樹栽培し、2003年からレインフォレスト・アライアンス認証を継続取得。周辺の国立公園をつなぐ野生生物回廊としても機能する
- CATIE国際コーヒーコレクションCATIE International Coffee Collection
1949年設立の国際農業研究機関。2,000系統超のコーヒー遺伝資源を保存し、うち約800系統はエチオピア・ケニア・タンザニア由来の野生系統。2016年設立のWCR/CATIEコアコレクションの拠点でもある
- トゥリアルバ火山山麓の小規模生産者群Smallholders around Turrialba Volcano
火山活動の影響を受けながらも栽培を続ける小農家が中心。ウォッシュト精製主体で、蜂蜜やチョコレートのニュアンスを持つ穏やかなカップを生産
精製方法
精製方法
ウォッシュド
Washed / Wet Process
豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴
フレーバーチャート
フレーバーチャート
おすすめの焙煎度
おすすめの焙煎度
ミディアム ロースト
ポジショニングマップ
ポジショニングマップ
淹れ方のポイント
- お湯の温度:86〜90℃
- 挽き目:中挽き
- 抽出方法:ペーパードリップ推奨
- 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → ライトボディで軽やかに、13g → 甘みとコクをしっかり引き出す)
📏 基準のエビデンス
- 豆の量:SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準 1:18(200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
- お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に浅煎り・ライトボディは低め)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
- 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association
参考文献・情報ソース
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