サモア ウポル

南太平洋の火山土壌と有機農家が育てるコーヒー

南太平洋の火山土壌が育む有機アラビカ、WIBDが支える300人の小農家がニュージーランドへ直接輸出するサモアのスペシャルティ産地


産地情報

産地 サモア・ウポル島(Upolu)アレイサ地区 / サバイイ島(Savai'i)サレアウラ地区
品種 アラビカ種(WIBD導入有機栽培品種)、ロブスタ種(伝統品種)
標高 300〜900m(ウポル島丘陵部・サバイイ島火山斜面)
味わい マイルドなトロピカルフルーツ・カカオ・穏やかな甘み・軽やかなボディ

品種情報

アラビカ種 Coffea arabica 最高品質

品種:アラビカ種(有機栽培プログラム導入品種)、ロブスタ種(コフェア・カネフォラ)

サモアのコーヒーは1930年代にドイツ人入植者がロブスタ種を持ち込んだことに始まる。ロブスタは病害や乾燥に強く低地でも育つが風味は単調で、長らく品質向上が課題とされてきた。転機は2007年、女性事業開発機関WIBD(Women in Business Development)がアラビカ種の有機栽培プログラムを開始したことだ。オーストラリア政府の支援を受けて苗木配布・農家研修が実施され、約300人の小規模農家がプログラムに参加。「Kofe Samoa」ブランドとしてニュージーランドのコーヒーチェーンへ直接輸出される体制を確立し、太平洋島嶼国における持続的コーヒー貿易の先駆け事例となった。玄武岩質の火山性土壌が豊富なミネラルを供給し、熱帯の高温多湿とナチュラル精製の相乗効果が穏やかな果実の甘みを引き出す

  • 火山性玄武岩土壌の豊富なミネラルが穏やかな甘みを形成
  • WIBDによる農家認定・有機栽培・直接取引の一体化モデル
  • ロブスタ(伝統)とアラビカ(近代プログラム)の二重構造
  • ナチュラル精製によってトロピカルフルーツとカカオの香りが引き出される

サモア ウポルとは

サモア独立国(Independent State of Samoa)は南太平洋のポリネシア地域に位置し、主要2島のウポル島(Upolu)とサバイイ島(Savai’i)を中心に構成される島嶼国です。かつてドイツ、次いでニュージーランドの委任統治を経て1962年に独立しました。

コーヒー栽培の歴史は1930年代のドイツ植民地時代に遡ります。当時のプランターがロブスタ種を持ち込んで小規模農園を展開しましたが、独立後は農業が多様化し、コーヒーは主要輸出品の座をタロイモやカカオ、ナツメグに譲る形となりました。

転機は2007年、女性支援団体WIBD(Women in Business Development)がアラビカ種の有機栽培プログラムを立ち上げたことです。オーストラリア政府の資金援助により苗木配布と農家研修が行われ、約300人の小規模農家がプログラムに参加。収穫した豆は「Kofe Samoa」のブランド名でニュージーランドのスペシャルティロースターC1 Espressoへ直接販売され、太平洋島嶼国における直接貿易モデルの草分けとなりました。

コーヒー栽培の中心はウポル島内陸のアレイサ(Aleisa)地区と、よりダイナミックな地形を持つサバイイ島北部のサレアウラ(Saleaula)地区。どちらも活火山が形成した玄武岩質土壌に覆われ、年間2,500〜6,000mmという豊富な降雨量が無農薬の有機農業を自然と後押しします。


代表的な農園・協同組合

代表的な農園

  • Kofe Samoa / WIBDプログラム Kofe Samoa / Women in Business Development
    🏆 オーストラリア政府支援による太平洋初の有機アラビカ直接輸出プログラム
    📍 サモア・ウポル島全域(アピア近郊〜内陸丘陵部) ⛰️ 300〜900m

    2007年にWIBD(Women in Business Development)が創設した有機アラビカ栽培プログラム。約300人の小農家を認定農家として組織化し、農業研修・苗木供給・品質管理を一貫支援。収穫豆は「Kofe Samoa」ブランドで格付けされ、ニュージーランドのスペシャルティロースターC1 Espressoとの直接取引を確立した。オーストラリア政府支援によりニュージーランド・EU市場向けの有機認証を取得し、太平洋島嶼国初の持続的コーヒー輸出モデルとして国際的に評価される

  • アレイサコーヒー農園(Aleisa Coffee) Aleisa Coffee Plantation
    🏆 1994年創業、サモア最古参クラスのコーヒー農園
    📍 サモア・ウポル島 アレイサ地区(アピア郊外丘陵部) ⛰️ 200〜500m

    1994年頃から続くサモアの老舗家族農園。約20ヘクタール(50エーカー)の農地でロブスタ種を主力に栽培し、地元スーパーマーケットやカフェへ供給する。近年はアラビカ種の導入と有機認証取得を視野に入れ、500本の新規植樹計画を進める。自社焙煎設備を持ち「Aleisa Dark Roast」等のブランドでサモア国内外へ展開する

  • サレアウラ農家群(Saleaula Community Growers) Saleaula Organic Growers, Savai'i
    🏆 サバイイ島産ナチュラル有機アラビカの代表的産地
    📍 サモア・サバイイ島 サレアウラ地区(溶岩原地帯周辺) ⛰️ 400〜800m

    サバイイ島北部のサレアウラ溶岩原(1905年の大噴火で形成)周辺に点在する有機小農家群。ニュージーランドのSamaori Coffeeが直接仕入れ先として連携し、ナチュラル精製の有機アラビカ豆を調達する。島の火山性土壌と高湿度がコーヒーチェリーに熟成した甘みをもたらし、太平洋らしいフルーティな風味を引き出す


精製方法

精製方法

☀️

ナチュラル

Natural / Dry Process

1
収穫
2
そのまま乾燥
3
(長期間)
4
脱穀
ボディ
4/5
クリアさ
2/5
発酵感
5/5

フルーティーで甘みが強い。ベリー系の発酵感とワインのような複雑さ


フレーバーチャート

フレーバーチャート

酸味 苦味 甘み コク 香り
酸味
苦味
甘み
コク
香り

おすすめの焙煎度

おすすめの焙煎度

ライト焙煎 深煎り

ミディアム ロースト


ポジショニングマップ

ポジショニングマップ

苦味 酸味 コク 軽い サモア ウポル フィジー ヴィティレブ パプアニューギニア シグリ ソロモン諸島 ガダルカナル ハワイ コナ バヌアトゥ タナ島

淹れ方のポイント

  • お湯の温度:88〜92℃
  • 挽き目:中挽き〜やや粗挽き
  • 抽出方法:ペーパードリップ・フレンチプレス推奨(ナチュラル精製のトロピカルな甘みを引き出しやすい)
  • 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → 軽やかなトロピカルの甘みと穏やかな酸味、13g → カカオのコクとボディが増す)

📏 基準のエビデンス

  • 豆の量:SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準 1:18(200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
  • お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
  • 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association

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