エクアドル ロハ

赤道直下のアンデス高地が生む、ティピカ・メホラドとFAPECAFESの清澄スペシャルティ

エクアドル南部ロハ県サラグロ周辺で栽培されるアラビカコーヒーです。標高1,700〜1,900mのアンデス高地にFinca Arashiをはじめとする小規模農家が点在し、エクアドル独自の品種ティピカ・メホラドが2021年のCup of Excellence(初代)で最高スコア90.39点を獲得。FAPECAFES(南部エコロジー小農連合)が1,200名超の生産者をオーガニック・フェアトレードで束ね、柑橘・フローラル・蜂蜜の清澄なウォッシュドを世界に届ける


産地情報

産地 エクアドル・ロハ県サラグロ周辺(アンデス高地南部)
品種 ティピカ・メホラド/シドラ/ティピカ/カトゥーラ
標高 約1,700〜1,900m(ロハ県アンデス高地)
味わい クリーンな柑橘酸味・ジャスミン・レモン・蜂蜜・ミルクチョコレート

品種情報

アラビカ種 Coffea arabica 最高品質

品種:ティピカ・メホラド(Typica Mejorado)/シドラ(Sidra)

ティピカ・メホラドはエクアドルのNestlé研究施設(ピチンチャ県)で開発されたF1ハイブリッドで、ブルボンとエチオピア在来種を起源とする。名前こそ「改良ティピカ」だが遺伝的にはティピカ系とは別系統で、カップクオリティの面ではゲイシャに近い清澄な柑橘・レッドフルーツ表現を持つ。樹高が高く収量が少ない一方、特定の高地テロワールで際立つ複雑さを引き出す。シドラも同研究施設由来の兄弟品種で、フローラル表現がより強い。2021年の初代エクアドルCup of Excellenceでは上位23点のうち14点がロハ県産で、ティピカ・メホラドとシドラが大半を占めた

  • エクアドル独自開発のF1ハイブリッド品種
  • 標高1,700〜1,900mで際立つ柑橘・フローラル表現
  • 2021年Cup of Excellence初代最高スコア90.39点
  • 樹高高め・収量少なめの希少品種

エクアドル・ロハコーヒーとは

エクアドル(Ecuador) は世界唯一の「赤道が国名となった国」で、コーヒー生産はアンデス山脈を挟む南部高地と沿岸部(コスタ地方)の2ゾーンに分かれます。スペシャルティ品質で突出するのは南部の ロハ県(Loja) とその隣接する サモラ・チンチペ県(Zamora-Chinchipe) で、標高 1,700〜1,900m のアンデス高地が赤道下の強日射量と冷涼な気温を組み合わせ、コーヒーチェリーをゆっくり成熟させます。

エクアドルのコーヒー史は1820年代に遡りますが、スペシャルティとして国際舞台に登場したのは近年のことです。転換点となったのは 2021年の初代Cup of Excellence(CoE) で、上位23点の過半にあたる 14点がロハ県産、そのほとんどがティピカ・メホラドまたはシドラという結果に世界が注目しました。

国全体のコーヒー生産量は 約5,580トン(2023年) と小規模で、その約95%は粒状豆ではなくインスタント向けのロブスタ加工品です。一方、アラビカスペシャルティ分野ではロハ県が突出した品質評価を受けており、精製ロットあたりの付加価値は中南米トップクラスに達する農園もあります。


代表的な産地・生産者

代表的な農園

  • Finca Arashi(ファルシャ農園) Finca Arashi, Saraguro, Loja
    🏆 2021年エクアドルCup of Excellence 第1位(90.39点、初代CoE)
    📍 エクアドル・ロハ県サラグロ ⛰️ 1,890m 👤 Abel Salinas Pacheco 氏

    2016年にAbel Salinas氏が7ヘクタールに植樹した農園で、約22,000本のコーヒー樹を栽培。ティピカ・メホラドを主力にシドラとH1ハイブリッドを導入。ウォッシュド精製は脱パルプ後24時間乾式発酵→水洗→温室内15日間乾燥という精密なプロセスを採用

  • FAPECAFES(南部エコ小農連合) FAPECAFES — Federación Regional de Asociaciones de Pequeños Cafetaleros Ecológicos del Sur
    🏆 オーガニック認証(BCS・Flocert)/フェアトレード認証
    📍 エクアドル・ロハ県〜サモラ・チンチペ県 ⛰️ 約1,400〜1,900m

    2002年に南部エクアドルで設立された農協連合で、1,200名超の小規模生産者を組織する。BCS・Flocert有機認証とフェアトレード認証を取得。カトゥーラ・ティピカ・パチェを中心に14時間発酵→ソーラーベッド乾燥のウォッシュドを標準化。石果・蜂蜜・ブラックチェリー・リッチカカオのカップが特徴

  • Hacienda La Papaya(サラグロ) Hacienda La Papaya, Saraguro, Loja
    📍 エクアドル・ロハ県サラグロ ⛰️ 約1,800〜1,900m

    ロイヤルコーヒーなど米国スペシャルティバイヤーを通じて流通するサラグロの中規模農園。ティピカ・メホラドを主力に、アナエロビック・ナチュラルやオーク樽ナチュラルなど実験的精製ロットも展開し、スペシャルティロースターからの注目度が高い


精製方法

精製方法

💧

ウォッシュド

Washed / Wet Process

1
収穫
2
果肉除去
3
水洗い・発酵
4
乾燥
5
脱穀
ボディ
2/5
クリアさ
5/5
発酵感
2/5

豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴


フレーバーチャート

フレーバーチャート

酸味 苦味 甘み コク 香り
酸味
苦味
甘み
コク
香り

おすすめの焙煎度

おすすめの焙煎度

ライト焙煎 深煎り

ミディアム ロースト


ポジショニングマップ

ポジショニングマップ

苦味 酸味 コク 軽い エクアドル ロハ エチオピア イルガチェフェ インドネシア マンデリンG1 ベトナム ロブスタ タンザニア キリマンジャロ ブラジル サントスNo.2

淹れ方のポイント

  • お湯の温度:88〜92℃
  • 挽き目:中細挽き
  • 抽出方法:ペーパードリップ/エアロプレス(ジャスミンと柑橘の清澄さを前面に出す)
  • 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → フローラルとレモンの軽やかさが際立つ、13g → 蜂蜜とミルクチョコレートの甘みが厚みを増す)

📏 基準のエビデンス

  • 豆の量:SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準 1:18(200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
  • お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
  • 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association

コメント

コメントを書く

👁