フィジー ヴィティレブ

南太平洋の火山高地に自生する野生アラビカ種

南太平洋フィジーの火山性高地に自生するアラビカ種を25の村が手摘みで収穫。シガトカ渓谷やナウソリ高地の肥沃な土壌が育むチョコレートとトロピカルフルーツの風味は、太平洋スペシャルティの新たな可能性を示す


産地情報

産地 フィジー・ヴィティレブ島(Viti Levu)シガトカ渓谷・ナウソリ高地
品種 ティピカ種、カティモール種
標高 400〜800m(ナウソリ高地・シガトカ渓谷周辺の火山性丘陵)
味わい チョコレート・ナッツ・トロピカルフルーツ・穏やかな酸味・滑らかなボディ

品種情報

アラビカ種 Coffea arabica 最高品質

品種:ティピカ種・カティモール種(野生変異株含む)

フィジーのコーヒーは19世紀にヨーロッパ人入植者が持ち込んだアラビカ種を起源とする。その後農園が荒廃・放棄されたことで、コーヒーの木が島の森の中で野生化・自生を続けた。現在はヴィティレブ島とヴァヌアレブ島を中心に、耐病性を持つカティモール種と古来のティピカ系品種が混在して自生する。火山性土壌の豊富なミネラルと熱帯性気候が穏やかな甘みを形成し、農薬不使用の完全無農薬栽培が一般的

  • 火山性土壌の豊富なミネラルが穏やかな甘みを形成
  • ティピカ系・カティモール種の混在による複雑な風味
  • 完全無農薬・野生自生による有機農法主体
  • 手摘み・パルピング後に天日乾燥で仕上げる

フィジー ヴィティレブとは

フィジーは南太平洋メラネシア地域に位置する島嶼国で、333の島々からなります。コーヒー栽培の中心は最大島ヴィティレブ島の内陸部で、なかでもシガトカ渓谷(フィジーの「サラダボウル」とも称される肥沃な農業地帯)とナウソリ高地(Nausori Highlands)、そしてラウトカ近郊のアバカ(Abaca)が主要産地です。第三の島であるタベウニ島(「ガーデン・アイランド」と呼ばれる)でも小規模な生産が行われています。

コーヒーが島に持ち込まれたのは19世紀のヨーロッパ人入植期。その後農園の多くが放棄されたものの、コーヒーの木は島の森で自生し続けました。現代のフィジーコーヒーは、こうした**野生化した木から手作業で収穫する「ワイルドハーベスト」**が主流で、農薬や化学肥料を一切使わない完全無農薬の生産体制です。

年間生産量は約14トンと極めて小規模で、ICOやUSDAの主要生産国統計には含まれない希少産地です。野生自生のアラビカ種が火山性ミネラル土壌で育つことで、チョコレートとナッツを基調にトロピカルフルーツのニュアンスが重なる、穏やかでバランスの良い一杯に仕上がります。


代表的な農園・協同組合

代表的な農園

  • ブラ・コーヒー(Bula Coffee) Bula Coffee
    🏆 フィジー国内最大のコーヒー生産・輸出ネットワーク
    📍 フィジー・ヴィティレブ島 シガトカ渓谷周辺 ⛰️ 400〜700m

    2011年にルーク・フライエット(Luke Fryett)が設立。ヴィティレブ島の内陸を馬で巡回中に野生のコーヒーチェリーを発見したことが創業のきっかけ。現在は島内25の村と連携し、5,000人以上の収穫者が参加するフィジー最大のコーヒーネットワークを形成する。初年度の収穫量20kgから出発し、オーストラリア国際農業研究センター(ACIAR)とも協力して品種改良と品質向上に取り組む

  • サウス・パシフィック・コーヒー・カンパニー(SPCC) South Pacific Coffee Company
    🏆 フィジー産スペシャルティコーヒーの国内外流通を担う
    📍 フィジー・ヴィティレブ島 サベト(ナディ近郊)・アバカ(ラウトカ)・シガトカ渓谷・タベウニ島 ⛰️ 400〜800m

    ヴィティレブ島の複数エリアとタベウニ島から野生自生のアラビカ種・リベリカ種を小農家から調達。フィジー産コーヒーのスペシャルティ市場への窓口的役割を担い、地域農家の安定収入に貢献。国内カフェや観光産業向けに精製・販売を行う

  • フィジー・ワイルド・コーヒー(Fiji Wild Coffee) Fiji Wild Coffee
    🏆 完全無農薬・野生自生認定
    📍 フィジー・ヴィティレブ島 高地 ⛰️ 500〜800m

    化学農薬・肥料を一切使用しない完全無農薬・野生自生のコーヒーのみを扱う。フィジー高地の原生林地帯で手作業により採集され、サステナブルな生産体制を厳守する小規模専門ブランド


精製方法

精製方法

💧

ウォッシュド

Washed / Wet Process

1
収穫
2
果肉除去
3
水洗い・発酵
4
乾燥
5
脱穀
ボディ
2/5
クリアさ
5/5
発酵感
2/5

豆本来の味が際立つクリーンカップ。明るい酸味とクリアな風味が特徴


フレーバーチャート

フレーバーチャート

酸味 苦味 甘み コク 香り
酸味
苦味
甘み
コク
香り

おすすめの焙煎度

おすすめの焙煎度

ライト焙煎 深煎り

ミディアム ロースト


ポジショニングマップ

ポジショニングマップ

苦味 酸味 コク 軽い フィジー ヴィティレブ パプアニューギニア シグリ ソロモン諸島 ガダルカナル ハワイ コナ インドネシア マンデリンG1 バヌアトゥ タナ島

淹れ方のポイント

  • お湯の温度:88〜92℃
  • 挽き目:中挽き
  • 抽出方法:ペーパードリップ推奨(チョコレートとトロピカルフルーツの穏やかなニュアンスを引き出しやすい)
  • 豆の量:11〜13g / 200ml(11g → トロピカルの軽やかな甘みと穏やかな酸味が広がる、13g → チョコレートとナッツのコクが増す)

📏 基準のエビデンス

  • 豆の量:SCA(米スペシャルティコーヒー協会)Golden Cup基準 1:18(200mlで11g)/日本式 1:14〜1:16(200mlで12〜14g)。本ブログは焙煎度別に世界寄りの中間値を採用
  • お湯の温度:SCA基準 90〜96℃(93℃±3)/日本式は焙煎度に応じて低めを好む(特に深煎り82〜85℃)。本ブログは焙煎度別に世界+日本式の折衷を採用
  • 出典:SCA Coffee Standards / Specialty Coffee Association

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