日本のコーヒー生豆はどの国から来ているのか|財務省 貿易統計で見る国別輸入量(2015年と2025年)

ブラジルとベトナムで約3分の2、コロンビアとインドネシアは10年で大きく減少

財務省の貿易統計(品目0901.11、脱カフェインしていない生豆)では、2025年の日本の生豆輸入量は約35.4万トンで、1位ブラジル(約41%)、2位ベトナム(約25%)、3位コロンビア(約11%)でした。2015年と比べると全体は約18%減り、コロンビアは約52%減っています


この記事の要点

  • 財務省の貿易統計(品目0901.11)で、2025年の日本の生豆輸入量は354,434トン。1位ブラジル145,686トン、2位ベトナム88,150トン、3位コロンビア37,531トンで、上位3か国で約77%を占める
  • 2015年の同じ品目は433,235トンで、10年で約18%減った
  • 国別では、ブラジルは約4%増、ベトナムは約9%増の一方、コロンビアは約52%減、インドネシアは約77%減、グアテマラは約38%減だった
  • 輸入量が減った一方、輸入金額は2015年の約1,787億円から2025年の約3,566億円へ約2倍になり、1kgあたりの単価(金額÷数量で計算)は約412円から約1,006円になった
  • 国ごとの増減の理由は、貿易統計からは分からない。この記事では数字の変化だけを示し、理由は推測しない

結論から書くと、日本が2025年に輸入したコーヒー生豆(脱カフェインしていないもの)は354,434トンで、その約41%がブラジル、約25%がベトナム、約11%がコロンビアからでした。 財務省の貿易統計(品目番号0901.11)を2015年と2025年で比べると、全体は約18%減りました。ブラジルとベトナムは増えた一方、コロンビアは約52%、インドネシアは約77%減り、上位3か国の割合は約69%から約77%に高まっています。

この記事では、財務省の貿易統計の検索画面で品目0901.11の年間の累計を開き、全日本コーヒー協会(AJCA)が同じ貿易統計をもとにまとめた表と突き合わせました。2つの資料の2025年の数字は一致しています。国ごとの増減の理由は統計に書かれていないため、この記事では推測しません。世界全体の生産量はコーヒー生産量ランキング(世界上位25カ国)、日本の消費の変化はコーヒー消費量の国別推移と年代別の変化で整理しています。

2025年の国別ランキング

財務省の貿易統計で、2025年1〜12月の累計(輸入、品目0901.11)を国別に並べると次のとおりです。割合は合計354,434トンに対して計算しました。

順位 国 数量(トン) 割合
1 ブラジル 145,686 41.1%
2 ベトナム 88,150 24.9%
3 コロンビア 37,531 10.6%
4 グアテマラ 19,624 5.5%
5 エチオピア 14,756 4.2%
6 タンザニア 11,623 3.3%
7 インドネシア 9,353 2.6%
8 ホンジュラス 7,187 2.0%
9 ペルー 4,748 1.3%
10 ウガンダ 4,236 1.2%
— 合計(すべての国・地域) 354,434 100%

資料:財務省 貿易統計「品別国別表」(輸入、2025年12月の累計、品目0901.11)。キログラムの値をトンに丸めた。2026-10-17に検索画面で確認。

ブラジルとベトナムの2か国で約66%、ここにコロンビアを足した上位3か国で約77%になります。全日本コーヒー協会の単価表の注記にも、ブラジル・ベトナム・コロンビアの比重が高まり、2025年は76.4%を占めると書かれています(協会の表は脱カフェインした生豆を含む合計で計算しているため、この記事の76.6%と少し違います)。各国の産地の特徴はブラジル、ベトナム、コロンビアの記事で扱っています。

2015年と2025年を比べる

同じ検索画面で2015年の累計を開き、2015年の上位8か国を2025年と並べました。

国 2015年(トン) 2025年(トン) 10年の増減 2015年の割合 2025年の割合
ブラジル 139,980 145,686 +4.1% 32.3% 41.1%
ベトナム 80,968 88,150 +8.9% 18.7% 24.9%
コロンビア 77,547 37,531 −51.6% 17.9% 10.6%
インドネシア 41,350 9,353 −77.4% 9.5% 2.6%
グアテマラ 31,891 19,624 −38.5% 7.4% 5.5%
エチオピア 19,030 14,756 −22.5% 4.4% 4.2%
タンザニア 11,077 11,623 +4.9% 2.6% 3.3%
ホンジュラス 6,008 7,187 +19.6% 1.4% 2.0%
合計 433,235 354,434 −18.2% — —

資料:財務省 貿易統計「品別国別表」(輸入、各年12月の累計、品目0901.11)。増減と割合はキログラムの値から計算。2026-10-17確認。

2015年は、ブラジル・ベトナム・コロンビアの3か国で約69%でした。10年のあいだにコロンビアは2015年の約半分になり、ベトナムとの差が開いています。インドネシアは2015年の4位から2025年の7位に下がり、数量は4分の1を下回りました(約23%)。グアテマラとエチオピアも減っています。一方、ブラジルとベトナムは数量が増え、全体が減るなかで割合が大きく上がりました。

こうした変化の理由(産地の生産量、価格、日本側の需要の変化など)は、貿易統計には書かれていません。たとえば、各国の生産量が同じ時期に減ったかどうかは別の資料で確かめる必要があり、この記事では確認していません。

年ごとの推移(2015〜2025年)

10年の比較は、始まりと終わりの2つの年だけを見ると誤解しやすいので、全日本コーヒー協会の「日本のコーヒーの輸入量の推移」(資料:財務省 貿易統計)から、脱カフェインしていない生豆の年ごとの値を並べます。

年 生豆(トン)
2015 433,235
2016 432,592
2017 403,954
2018 399,042
2019 434,379
2020 389,583
2021 399,271
2022 386,523
2023 352,308
2024 357,418
2025(確々報) 354,434

資料:全日本コーヒー協会「日本のコーヒーの輸入量の推移」(資料:財務省「貿易統計」)。脱カフェインした生豆は別の列のため含めていない。

2019年に434,379トンと2015年並みに戻った年がある一方、2023年以降は35万トン台が続いています。同じ表では、2013年の455,983トンが、表に載っている年の中で最も多い値でした。表の注記によると、生豆の輸入は戦後1950年に再開し、1960年の輸入の自由化と、その後の高度経済成長などで急に増えました(1960年は10,707トン)。

数量は減ったが、金額は約2倍に

貿易統計には金額も載っています。品目0901.11の輸入金額は、2015年が178,670,950千円(約1,787億円)、2025年が356,554,798千円(約3,566億円)で、10年で約2倍になりました。金額を数量で割ると、1kgあたりの単価は2015年の約412円から2025年の約1,006円になります(この記事での計算)。全日本コーヒー協会の単価表でも、2025年の総合計の単価は1kgあたり1,010円(脱カフェインした生豆を含む)で、2020年の289円から大きく上がっています。

単価の水準は国によって違い、全日本コーヒー協会の単価表では、2025年はブラジルが1kgあたり981円、ベトナムが821円、コロンビアが1,206円、エチオピアが1,070円でした(脱カフェインした生豆を含む)。国際的な取引価格の仕組みはコーヒーの価格の仕組みで扱っています。円安・相場・品質などのうち何がどれだけ効いたのかは、この統計からは分けられません。

数字を読むときの注意

  • 品目の範囲:この記事の国別の表は、品目0901.11(脱カフェインしていない生豆)の数字です。脱カフェインした生豆(0901.12)は2025年に4,948トンで、多い順にベトナム1,848トン、ブラジル933トン、ドイツ529トン、コロンビア504トン、ホンジュラス460トンでした(財務省 貿易統計)。全日本コーヒー協会の「上位24ヶ国」の表は両方を合わせた数字なので、たとえば2025年のブラジルは146,619トン、総合計は359,382トンになっています。デカフェの作り方とカフェインの話は焙煎度とデカフェのカフェインの誤解で扱っています。
  • 生豆以外の輸入:日本は焙煎した豆、インスタントコーヒー、コーヒーエキスなども輸入しています。全日本コーヒー協会の推移表では、生豆を含め、これらを生豆に換算して足した合計は2025年で418,773トンです(うち生豆以外の分は約6.4万トン。脱カフェインした生豆の生豆換算を含む)。生豆の国別の数字は、日本で飲まれるコーヒー全体の産地の内訳とは一致しません。
  • 「国」の意味:脱カフェインした生豆にドイツが出てくるように、表の国はコーヒーノキが育った国と一致するとは限りません。貿易統計で輸入の国をどう決めているか(原産地か、積み出した国か)は、この記事では確認していません。
  • 2025年の値の状態:全日本コーヒー協会の表では、2025年は「確々報」と表示されています。財務省の検索画面の値と協会の表は一致していますが、今後の確定で変わる可能性があります。

確認できたこと・確認できなかったこと

項目 状態 資料
2025年の品目0901.11の国別数量・合計・金額 確認済み(2つの資料で一致) 財務省 貿易統計の検索画面、全日本コーヒー協会「コーヒー生豆の国別輸入数量及び価格の推移」
2015年の品目0901.11の国別数量・合計・金額 確認済み(合計は協会の推移表とも一致) 財務省 貿易統計の検索画面、全日本コーヒー協会「日本のコーヒーの輸入量の推移」
2015〜2025年の年ごとの生豆の輸入量 確認済み 全日本コーヒー協会「日本のコーヒーの輸入量の推移」
脱カフェインした生豆(0901.12)の2025年の数量 確認済み 財務省 貿易統計の検索画面
上位3か国の割合、10年の増減率、1kgあたりの単価(2015年・2025年) この記事での計算 上の数量・金額から計算
国ごとに輸入量が増えた・減った理由 未確認(統計に記載がない) —
輸入の「国」の決め方(原産地か積出国か) 未確認 —
2025年の値が確定値になったときの変更の有無 未確認(協会の表では「確々報」) —

次に数字を更新するときの手順

  1. 財務省 貿易統計の検索ページ(品別国別表)で、輸出入を「輸入」、年月を「単一年月」で対象年の12月、品目を「品目コード指定」で090111000にして検索し、累計の列を使う
  2. 同じ手順で10年前の年を開き、上位の国を比べる。脱カフェインした生豆は090112000で別に開く
  3. 全日本コーヒー協会の「統計資料」のページにある国別の表(上位24ヶ国、国別輸入数量及び価格の推移、輸入量の推移)と突き合わせ、値の状態(速報・確々報・確定)を確かめる

目的別に次に読む

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参考文献・情報ソース

よくある質問

日本はどの国からいちばん多くコーヒー豆を輸入していますか
ブラジルです。財務省の貿易統計(品目0901.11、脱カフェインしていない生豆)で、2025年はブラジルが145,686トンで全体の約41%、2位のベトナムが88,150トンで約25%、3位のコロンビアが37,531トンで約11%でした。2025年の値は、全日本コーヒー協会の表では「確々報」と表示されています
日本のコーヒー豆の輸入量は減っていますか
品目0901.11の生豆では、2015年の433,235トンから2025年の354,434トンへ、10年で約18%減りました。ただし年ごとの上下があり、全日本コーヒー協会の推移表では2019年に434,379トンまで戻った年もあります。生豆以外に、焙煎した豆やインスタントコーヒー、コーヒーエキスなどの輸入もあるため、生豆の輸入量だけで日本の消費量の増減は言えません
コロンビアやインドネシアからの輸入が減ったのはなぜですか
貿易統計は国別の数量と金額を示すだけで、理由は書かれていません。この記事で確かめた資料からは理由を確認できなかったため、推測はしていません
デカフェの生豆は含まれていますか
この記事の国別の表は、脱カフェインしていない生豆(品目0901.11)の数字です。脱カフェインした生豆(品目0901.12)は別の品目で、2025年は4,948トン(うちベトナム1,848トン)でした。全日本コーヒー協会の「上位24ヶ国」の表は両方を合わせた数字なので、国によって値が少し違います

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